(74) 雪虫
子らを連れて散髪の帰り。雪虫が舞っていました。
あぁ、もぅそんな季節なのねぇと思いながら歩いていると、次男が、
おとうさん、この白いの、なに?
ああ、"ゆきむし"っていって、虫なんだよ。
えっ、むし?
この白いのが飛ぶと、もうじき雪が降るんだ。
「もうじき雪が降るよー」って教えてくれるんだね。
ふうん、いいむしなんだね。
…あー、そういうことになるかな。
ゆきむし、ありがとう!
長男には、
雪虫の綿毛って内臓が飛び出したものなんだぞ。
えっ、そしたら何も食べられないじゃん。
うん、だから成虫になったら飢え死にする前に大急ぎで交尾して、
卵生むしかないんだよな。
なんでまたそんな。
生き物として当たり前のことをどんどんそぎ落としていくと、
最後の最後に残るのは種の存続のための能力になるみたいだ。
喰うよりも子を作る方が優先、ってのもすごいよなあ。
むぅ。
長男は今思春期にさしかかり始めたところで。
どうせなら興味本位や享楽優先ではなく、性に対して真摯に対峙してほしいなあ、女性を尊敬し慈しむ奴になってほしいなあ、と親父としては思うわけです。
ついそんな気持ちも入って、たかが雪虫から種の存続まで話がぶっ飛んでしまったわけですが。
あとであらためて調べたら、
雪虫って害虫として扱われてるじゃん!
綿毛は体表から生える蝋状の脂質で、内臓関係ないじゃん!
うわー、親父知ったかぶりで誤爆しまくりですよ。
とりあえず、次男の誤解はそのままにしといてもいいか。
実際樹木を枯らすにいたるまでの被害報告はないみたいだし。
内臓はともかく、口はないようなので、長男に語った話の骨子もぎりぎりセーフか。
内臓の誤解と口について、きちんと訂正しておかないばなんないけど。
いゃいゃうろ覚えでモノ言っちゃいかんなぁと反省しきり。とほほ。
北海道で一般的に"雪虫"と呼ばれているのは"トドノネオオワタムシ"って奴らしく。
一般的な生態については北海道立林業試験場、容姿は知床サイト、綿毛については札医大の学生さんの研究発表「ユキムシ (トドノネオオワタムシ:Prociphilus oriens ) 綿毛の脂質組成」あたりを読んでいただけると大筋がわかるかと。
もっとも私がいつも見ている雪虫はどぅも上記リンクの画像とはかなり違うようですし、この時期に飛ぶ綿虫全般を日本各地で雪虫と呼ぶケースがあるようですので、あるいは私の見ている雪虫はトドノネオオワタムシではないかもしれません。
北海道でもリンゴを作ったりしていますので、外来種のリンゴワタムシなどかもしれませんし。でもまぁこっちはリンゴの木や実をオシャカにするので、インターネットで検索すると生態だの容姿だのとのんびりした話ではなく、被害の実際と駆除法がばんばんヒットしちゃうんですけどね。