私もそう思います。
でも、
検索サービスに自らの熱い想いをぶつけてみる
という手法はどうなんでしょう。
実際この組み合わせで検索すると、使いにくいことを嘆いているページくらいしかヒットしません。
本サイトなんか「ナチュラルインプット」と「Excelの使いにくさをVBAで改善する」がまとめて載っているアーカイブページがヒットしちゃってるみたいですし。
まず、
使いにくいという感情的・主観的な単語を使わない方がいいです。
感情的・主観的な単語で検索した場合、感情的・主観的な記述のページが多くヒットします。「いらいらしているのは俺だけじゃないんだ」と安心・共感したくての検索であれば、むしろ心情を的確に表した単語のチョイスということでオッケーなんですけども、
この使いにくさをなんとかしたい
と思って検索した場合には、なかなかかゆいところに手が届かないですよ。
では、どんな単語を使えばいいのか。
そのためにはまず、今自分で「使いにくい」と思っている機能は具体的になんなのかをはっきりさせる必要があります。
例えば、私が使いにくいと思っているところは大きく2つ、
- 入力しかけの状態でESCキーを押しても、入力しかけの文字列が消えてくれない
- ESCキーがどう割り当てられているのかを知る方法、変更する方法が見つからない
です。
なぜこんな操作性になってしまったのか、どうすれば自分にとって使いやすくなるのかを知りたい。
それを知るためには、そもそもナチュラルインプットがどんな使われ方を想定しているのかを理解し、それが自分が今まで使ってきた旧来のIMEと操作性がどう変わっているのかを知っておきたいところです。
おし、ここまで自分の側の整理はできたぞ。
では検索を開始しようか。
という前に。
表題では「natural input」としましたが、これはOffice日本語版の中で正しい用語なのか。「ナチュラル インプット」とカナ表記になるのではないか。
これを調べるのは割りと簡単。実際に表記されているところを探せばいいんですよね。
つことで、Word2003を起動してから言語バーの[入力方式]アイコン、「筆に赤球」「筆に青球」のあたりをクリックしてみればいいんですね。「IMEスタンダード(赤球)」と「ナチュラル インプット(青球)」が選択できるようになっていますってことは、「ナチュラル インプット」とカタカナ表記するのが正しそうです。
一般的に、信頼できる情報を提供しているページでは、用語等もなるべく正確に使おうとする傾向が強いです。ので、今回は「ナチュラル インプット」で攻めていけばいい…とは思うんですが。
さすがにそこまではいちいち確認を取らず、「Wordだって『ワード』とか書かないんだから、ナチュラルインプットだって『Natural Input』と書くよなぁ普通」と思い込む可能性も高いような気がしてきました。
ということで、今回はまず
"natural input" or "ナチュラル インプット"
で引いてみました。
で、検索結果ページに表示されるヒット部分前後の文章を読んでいると、
ナチュラルインプットとは、文書作成ソフトにおいて、入力した文字がある程度の長さになると、前から自動的に変換と確定が行われる機能のことである。
と説明されているページを発見。
…いや、「自動的に変換と確定が行われ」ればナチュラルインプットかというと、そうではないでしょう。この説明の機能であればかなり以前からATOKに「自動変換」という呼称で実装されていますし、ナチュラルインプットがMicrosoft版自動変換のことだとは思えません。
別の用語解説ページを見てみると、
Microsoft IME 2002以降から搭載されている新しい入力方式。入力した文字がある程度の長さになると、前から自動的に変換と確定が行われる。
となっていました。これならまだわかる。
「自動的に変換と確定」はナチュラルインプットの定義なのではなく、特徴のひとつなんですね。
前述のページではここを誤解し、さも「ナチュラルインプットの定義」と誤解しそうな表現になってしまったんでしょう。
もっともこの2つのページ、文章の構成が違う程度で、個々の説明文はほぼ同じ言い回しになっていますので、引用/参考にした元情報が同じような匂いがします。Microsoftからのプレスリリースかなんかの文章を要約した(そして片方は要約が下手だった)んではないかなぁと推測してもみます。
では、ナチュラルインプットの定義とは何か?あれ、そういえばよく知りませんよ私。
Microsoft IME 2002以降から搭載されている新しい入力方式って言われれば確かにそのとおりですが、これは経緯や提供タイミングの話であって、機能の説明ではありません。
こゆ時はネット検索をかける前に、Wordのヘルプで検索してみます。
Officeのヘルプは個人的には大変使いづらいんですけど、まぁ物は試しということで。
WordからF1で「Wordのヘルプ」を表示させ、「ナチュラル インプット」で検索してみると、おおっ、トップにヒットしてきました「Microsoft ナチュラル インプット 2003 について」。
この項目を見てみると、
新しい入力方式
(中略)
また、読みの入力中や変換中、入力後など、日本語入力がどの状態であっても、いつも同じキー操作でカーソル移動や文字の修正/削除を行えるので、入力/編集に集中できます。たとえば、変換中であっても↑↓←→キーを使ってカーソルを変換中の範囲の外へ移動したり、Del キーや BackSpace キーを使ってカーソル位置の前後の文字を削除することができます。
あ、そうか!
入力した途端に既に確定していると考えればいいんだ!
それなら「ESCキーで入力しかけの文字列を削除」なんて概念自体がありませんわな。Wordとナチュラルインプットの操作性がほぼ同じになるわけだから、ナチュラルインプットに限ってのキー割り当ての変更もありませんわな。
確認。「いつでも同じキー操作で」って?
例えば「あああ」と入力、確定(下線のない状態)にしておいてから、「い」と入力して未確定状態(点線下線がついている状態)のままで。そのままShift+[←]で「あい」となるまで選択…ってできるよ!そのまま変換すると、
確定済の「あ」と未確定の「い」がブレンドされて「愛」が!
なるほどー。ナチュラルインプットってこーいぅ使い方をするんですね。
そりゃぁ従来のIMEと同じ使い方をしようとするといらいらするわけだよなぁ。
つことで、今回の検索は、
Office回りは、まずOfficeのヘルプで検索しろ
という結論になりました。
もちろんそれで解決できない場合も多々あるんですが、それはまた項を改めた具体例でお話ししてみたいと思います。
ちなみにIME関係の情報なら、検索する前にこちらにも目を通しておくといいですよ。→ Maniac-IME